絵本

お父さんもやってみよう~絵本の読み聞かせ~

このタイトルを見て、「えっ、読み聞かせは母親のやることじゃ・・」と思ったお父さん方は少なくないと思う。自分や周りを見ても父親が読み聞かせをしている家庭がないからだ。だが、その考えは捨てて欲しい。父親が読み聞かせをすることでしか得られないことがたくさんあるからだ。この記事でその知られざるメリットと少しのコツを紹介しようと思う。

男性ならではのメリット

言語能力の向上

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ここに1つの興味深い調査研究がある。米ハーバード大学の研究を紹介する「The Telegraph」に読み聞かせを父親がすると子どもの考える力や興味を持つ力が刺激され、言語能力の発達にも大いに役に立つというものだ。研究に携わったElisabeth Duursma博士が「The Sydney Morning Herald」の取材で答えている。これはどうやら男性ではないといけないようだ。上記の取材の例で挙げられていたのは「はしご」だ。もし絵本の中に「はしご」ができたら、男性の方が「はしご」をどう使うか、このくらいの大きさだとお家と同じくらいの長さだよ、といった実体験に基づく話ができ、それを子ども自身の経験に結び付けて話をするのに対し、母親の場合、それよりも話の内容や色に着目するように促したのだとか。父親にしかできない経験談や具体的な説明は、母親と違う目線で興味を引く。母親とは違う低い声、たまに起こる体を使った表現。それが子どもの発達に大きく貢献することになるのだ。

自己肯定感の向上

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子どもの時に親から愛情を注いでもらえない子は、自己肯定感が低くなるというのは何となく聞いたことがある方も多いのではないだろうか。自己肯定感が低いまま大人になると、自分の存在に価値を見出せなくなり、精神的にも不安定になりやすい。人からの視線が異常に気になったり、失敗を極端に恐れたりと、本来自分が持っている能力を発揮できず、社会に順応することが難しくなってしまうケースも。大人になってから自己肯定感を高めることもできるが、出来れば自己肯定感を高く持ってもらいたいし、何より自分が子どもを大切に思っていることをちゃんと子どもに伝えたい。そんなときにも読み聞かせは大いに役に立つ。積極的に読み聞かせをすることで自然と会話が増えていき、スキンシップが増えることで子どもの小さな変化に気付くことができる。何より子どもにとって父親が読み聞かせをしてくれる特別感や、肌が触れ合うことによって得られる温かさが、子どもにとって「自分は父親に大切にされている」という幸福感を与えることができるのである。

充実感

これまで子ども目線でそのメリットをお伝えしてきたが、なにも子どもだけに読み聞かせのメリットがあるわけではない。これから読み聞かせをする父親、そう、あなたにもメリットがあるのだ。

一昔前に比べて家庭環境は大きく変わった。共働きが普通になり、父親が家事をするのも珍しくなくなってきた今の時代。果たしてあなたはどのくらい家事をこなしているだろうか。ゴミ出し、食器洗いに掃除洗濯・・・もし大体の家事を分担していたら奥様はさぞかし助かっていることであろう。そこまでとはいかなくても、何らかの家事を分担して行っている家庭が多いのではないだろうか。そこにプラス読み聞かせを加えて欲しい。上記に挙げたメリットだけでなく、読み聞かせをするという事で気付く絵本の内容や、子どもの変化を夫婦で共有すると、夫婦感で新たな会話が生まれる。それによって母親は父親が積極的に育児に参加してくれているという安心感を得ることができ、あなたも育児に参加しているのだという充実感を得ることができるのである。一緒に絵本を選ぶのも新たな会話が生まれて楽しいのではないだろうか。

実際にやってみよう!読み聞かせのコツ

では実際に読み聞かせの実践編として読み聞かせのコツを少しご紹介しよう。年齢や性別に関係なくできるコツを4つほど挙げたいと思う。

読み聞かせのタイミング

基本的に絵本を読むタイミングは夜、寝る前である。だが、それだけではない。雨の日の昼間は父親が読み聞かせをする、休日のご飯を母親が作っている間は読み聞かせの時間にするなど、自分が手の空いている時間に習慣として根付かせるのが大切である。母親が忙しいが、自分の手が空いている時間を読み聞かせの時間に活用すれば、それだけで母親の負担を減らすことができるので、積極的に読み聞かせの時間に充てて欲しい。

読み方のコツ

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男性は女性よりも声が低く太いので、その声の特徴を生かした擬音語や擬態語が多く含まれるものを選ぶと良いだろう。母親とは違う迫力のある声で読むことで、子どもは大笑いしたり、びっくりしたりするだろう。擬音語や擬態語の多い本は、なるべく声の大きさや読むスピードに抑揚をつけながら読むと子どもの関心を引きやすい。また子どもが寝る前には、抑揚は付けず、ゆっくりと淡々と読むことで睡眠へと導きやすくなる。

時間に応じた絵本選び

読む時間によって絵本を変えるのもコツである。朝や昼間は激しい擬音語や擬態語がでてくるものを、夜は睡眠へと導く専用の絵本を。読む時間でどの絵本を読むのかを決めると良い。だが、子どもはお気に入りの本を読んでほしいとお願いしてくることもある。寝る前なのにこれは困ったなと思ったら、②でご紹介した読み方を実践してみるといいだろう。寝る前だからといって断らず、子どもが選んできた本があったらそれを尊重するのも重要だ。

一緒に考え、話をする

これが一番大切かもしれない。ある程度の年齢になり、話ができるようになると、絵本の内容や登場する物、色々なことに対して「なんで?」「どうして?」と、疑問を抱くようになる。ここは是非、本の内容そっちのけでも構わないので「どうしてだと思う?」「自分はこう思うけど〇〇はどう思う?」など、自分で考えるように促して欲しい。子どもの「なんで?」「どうして?」は、次への好奇心を刺激するよい機会なので見逃してはいけない。

いかがだっただろうか。

最後にどんな絵本を買おうか悩むところではあるが、これは調べれば様々な方のオススメ絵本がでてくるので、それを参考にしてもよし、子どもの年齢に適した絵本を本屋さんで買うのもよいと思う。自分が幼い頃に読んでもらっていた絵本を選ぶのも面白い。

いくら共働きで家事や育児を分担する時代になってきても、まだまだ「これは母親が」「あれは父親が」という考え方が私たちの心の底にはある。しかしそのような考えを捨て、「できるかわからないけどやってみようとする」ことが大切なのである。世の父親にこれは是非やってもらいたいと思うことが他にもあるが、今回は読み聞かせについてお伝えした。子どもは親を見ているし、親の真似をする。どのような大人になって欲しいかを考えたとき、まず変わるべきなのは親なのである。

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